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JAWRO「ティータイムセミナー」の報告

2011.11.29

日本女性放射線腫瘍医の会会長
播磨洋子

 

日本放射線腫瘍学会 (JASTRO) 第24回学術大会において、日本医師会、日本放射線腫瘍学会、日本女性放射線腫瘍医の会 (JAWRO) 共催の元、2011年11月19日(土) 13:10~14:45に、神戸ポートピアホテル大会第4会場でティータイムセミナーを開催しましたので、ご報告致します。

まず、獨協医科大学越谷病院放射線科の野崎美和子先生は、これまで歩んでこられた経歴をお話になり、獨協医科大学越谷病院での保育所の取り組みについてご紹介頂きました。業者に保育所を委託し、長時間の保育、月・水・金は24時間保育可能で当直でも児童を預かるとのことで、支援態勢に驚きました。また、スティーブ・ジョブズのメッセージを挙げられ、会員にエールを送って頂きました。 
広島大学の卒後5年目大学院生の西淵いくの先生はご自身の経験を述べられ、女性医師は助けてもらうのが当たり前になっていないかと提言されました。元気でとても魅力的な発表でした。
JASTRO平岡真寛理事長はJASTROにおいて女性医師数が増加しているデータをお示し頂き、マリー・キュリーの研究業績を挙げられ、会員にエールを送って頂きました。また、JAWROの目指すものは何か、ボトルネックは何か、JASTROへのJAWROの役割は何かと、JAWROにとって重要な問題提議をして頂きました。
外部からの招聘講師イージェイネットの瀧野敏子先生からは「女性医師のキャリアパス」という演題で、まさに目から鱗が落ちるといったようなご講演を頂きました。女性医師はキャリアを積もうとする時期と結婚・出産・育児・介護がオーバーラップする現実を述べられ、先生ご自身の経歴もお話頂きました。非常に広く、深い人生への洞察、チャレンジ精神に感銘を受けました。最後に女性医師が仕事を続けるにはmission, passion, professionが重要であると締めくくられました。
総合討議では平岡理事長がご提案頂いたJAWROの目指すものは何かについて討論しました。野崎先生はJAWROも開始後3年たち、単に会合するだけではなく、次の段階に入っているのではないかと言われました。平岡理事長はJAWROのJASTROへの要求を具体的に述べて欲しいと言われ、瀧野先生はJASTROの委員会の委員長を女性医師にもして頂いてはどうかと提案されました。さらに瀧野先生は男性医師にも本会に参加頂き、多様な組織にすることを提案されました。フロアからは、若い男性医師からJAWROの活動を通して過酷な医師の労働条件を改善することを主張して欲しいとの意見がありました。今回、大会3日目の午後にもかかわらず、18名の男性にも参加頂き、合計93名の方にご出席頂きました。活発な意見があり、有意義な会であったと思います。今後の方向性を模索する提案を頂き、ご講演頂いた諸先生方、参加して頂きました皆様、JASTROスッタフに感謝申し上げます。